逆王手という言葉について
もうちょっと考えようぜ。
例えばプロ野球の日本シリーズ。
先に4勝した方が優勝、みたいなルールの決戦で、どちらかのチームが先に3勝目をあげた場合、新聞やテレビなどはこんな風に報じる。
「荒川パイドパイパーズが王手」
まあ、これは問題なし、何も突っ込むところはないでしょう。
ところが、その後に相手チームもすかさず3勝目をあげた場合。
こんなヘンテコな言い方がまかり通っているんですな。
「暗闇坂ピンチョンズが逆王手!」
ああ、天も哭け、地も裂けよ!
白痴的、あまりに白痴的な。
逆王手。
いいですか?この時点でも、先に3勝目をあげている荒川パイドパイパーズは王手をかけたままですよ。将棋とは違って、この場合の王手はあっちに行ったりこっちに行ったりしませんよ。お互いに王手をかけただけであって、全然、逆でも何でもないやろ。どんだけ浅薄な発想やねん。
「暗闇坂ピンチョンズも王手!」
これが真っ当な言い方じゃ。
もう逆王手って言わないで。恥ずかしいから。