内田万里の花より男子ツアー@晴れたら空に豆まいて(2017年11月4日)

最終更新日

アウェーで内田万里

今何時か知りたかったら
「掘った芋いじるな」
と言えば通じるから英語なんて簡単だという奴
それって通じてねーよ
掘った芋をいじるのをやめてねーやろ

かめを

というわけで、odorukame.comの今何時?担当、俺川実(おれかわ みのる)です。

2017年11月4日、代官山の「晴れたら空に豆まいて」で行われた「内田万里の花より男子ツアー」のライブに妻と二人で行って来ました。

前日は自宅の引越しというバタバタした状況でしたが、無事に行くことができました。

イープラスの先行発売開始と同時にアクセスして購入したおかげでかなり早い整理番号をゲットでき、前から2列目の真ん中という好位置を確保しましたが、何やら様子がおかしい。
客層がいつもと全然違うのです。
50代と覚しきおば様方が、最前列をほぼ独占し、その後ろの列にも多勢いらっしゃいました。
しかも、おば様同士は知り合いらしくネットワークが確立していました。
理由は明らかです。対バンの「ジョン・B&ザ・ドーナッツ!」のファンの方が集まったのです。
かつてないアウェー感の中、ライブが始まりました。
最初に登場したのは、その「ジョン・B&ザ・ドーナッツ!」からジョン・Bと真城めぐみの特別編成のユニットです。
ジョン・Bというのは、ウルフルズのベーシストのジョン・B・チョッパーです。そんな大物ならこの状況にも納得です。
恥ずかしながら、彼らの曲は聴いたことがなく、この日が初めてだったのですが、ウルフルズとは違って、穏やかな曲が多く、ジョン・Bの甘い歌声も心地良い感じです。
トークも面白く、まだ出番前の内田万里をステージに上げて変な踊りをさせるなど、非常に楽しませてくれました。
トークに時間を使い過ぎたせいで、予定していた曲をやる時間がなくなり、客に時間を聞いて、「じゃあ終わるわ」と言って終わりそうになったところで、内田万里が客席の後方から「最後に一曲やってください!」と懇願したおかげでラストの曲を聴くことができました。

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さあ、我が愛する内田万里の出番です。
ここで、おば様方が、ふくろうずファンに配慮してくれて、最前列の人が何組かふくろうずファンと席を代わっていました。そして前の人が僕らに声を掛けてくれたので、妻が最前列に行くことができました。

内田万里が登場しました。
冒頭、ジョン・Bとフェスで初めて会った時のエピソードを語りました。内田万里がケータリングのお菓子を食べていたら「それおいしいの?」とジョン・Bが声を掛けて来て、「そうでもないっす」と言ったら凄い勢いでジョン・Bがそのお菓子を食べ始めたそうです。内田万里はそれを見ていい人だなぁ、いつかご一緒したいなぁと思ったそうです。ジョン・Bは覚えていないようでしたが。

明らかにジョン・Bファンの多い客層を相手に、内田万里はいつもより緊張気味に見えました。
まずはキーボードの弾き語りで「ドキドキ」。
3曲ほどやった後、MCで例の岡山のライブでの泥酔騒動について語りました。
対バンの人(山中さわお)が持ち込んだウイスキーを飲み過ぎて記憶をなくしたとのこと。岡山にはさすがに行けなかったので僕らは観ていないのですが、ライブを観た人のブログなどを読むと結構酷かったようです。
そして、自分がやらかしたことを肯定するわけではないと前置きして、中高生の時に町田康(当時は町田町蔵)に憧れていて、自分もパンクになるぞと思っていたが、奇しくもそれが実現してしまったと。
笑い話にならない、と反省しきりで、迷惑を掛けたマネージャーに捧げる曲として「ループする」を歌いました。
そして、卓丸がステージに招き入れられます。
卓丸とは、もちろん皆さんはとっくにご承知だと思いますが、万が一ご存知ないと困るので説明すると、内田万里率いるバンド、ふくろうずのベーシストである安西卓丸のことです。
内田万里に、抱負は?と聞かれて、楽屋でハリウッドのセクハラの話をしていた、とトンチンカンな回答をしていました。
内田万里はキーボードからピアノに変わり、1曲目はシンディ・ローパーの「タイム・アフター・タイム」のカバーです。
この超絶名曲を内田万里の歌で聴けるとはこれだけでも来た甲斐があったくらい良かったです。
その後はふくろうずの曲に戻り「キャラウェイ」。
そして、自分らしい曲をぶち込むと言って、CDには未収録のためタイトルは不明ですが、トリケラトプスの歌を歌いました。
この曲は、今年の1月15日の西麻布KREI SALONでのライブで初めて聴いたのですが、とてもいい曲で印象に残っていました。改めて聴いてもやはりいい曲です。

次の曲が「いま何時?」だと分かった時、僕は俄かに緊張しました。
というのは、この曲は途中で内田万里が客席に「いま何時?」と問いかけて演奏を止めて、客からの返答を待って再開するというシステムになっているからです。
今日の客層を考えるとこのシステムを知っている人はあまり多くないはず。
誰かが答えなければ変な空気になる。ということで、僕は時計を確認し、例の問いかけの頃には何時何分になるかを計算しました。
曲が始まりました。
いざという時に、声が裏返ったり、舌が回らなかったりしないよう、咳払いをし、唇を舐めて万全を期します。
そしてその時が来ました。
内田万里が「いま何時?」と問いかけて一瞬止まります。
「7時57分!」
僕は叫びました。
このシステムを知らなかったおば様方から若干のどよめきと拍手があり、内田万里は「ありがとうございます!」と言って曲が再開されました。
他に時間を叫ぶ人がいたら声が被るところでしたが、それもなく、完璧にやり遂げることができました。
ビートルズの「Lovely Rita」のカバーの後、「ごめんね」をやって、卓丸とはお別れです。
ここからは再びキーボードに戻り、3曲ほどあって最後は「すばらしい世界」で終了です。

席を代わってくれた人に本来の最前列に戻ってもらって、アンコールに備えます。

内田万里とジョン・Bと真城めぐみの3人が登場し、再びビートルズのカバーで、「Hello,Goodbye」をやって終演しました。

予想外のアウェーに戸惑いましたが、ジョン・Bと真城めぐみのライブも楽しかったし、ジョン・Bの無茶振りによる内田万里のダンスあり、岡山泥酔騒動の謝罪あり、町田康への言及あり、いま何時?への返答の成功ありと、盛り沢山でとても楽しい夜でした。

odorukame

町田康と内田万里とモーモールルギャバンが好きです。 InstagramとTwitterをやっています。 odorumachizoです。

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